ナナとカオルが好きすぎて辛い

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ナナとカオル 9巻のエピソードと感想

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ナナとカオル9巻の収録エピソードと、読んだ感想です。

9巻に収録されている話

タイトル 初出
第70話 青春の陸上大会④ ヤングアニマル 2012年No.1
第71話 スポーツマンシップに則り ヤングアニマル 2012年No.2
第72話 嫉妬深き 隣は何をする人達ぞ ヤングアニマル 2012年No.3
第73話 エサに飛びつき嬲られるの図 ヤングアニマル 2012年No.5
第74話 犬と言えばワン ヤングアニマル 2012年No.6
第75話 鳴けない犬はただの人間 ヤングアニマル 2012年No.7
第76話 吾輩は犬である ヤングアニマル 2012年No.8
第77話 イッツァ・わんダフル・タイム ヤングアニマル 2012年No.9
第78話 犬と飼い主の間柄 ヤングアニマル 2012年No.10

9巻は2012年前半に、ヤングアニマルに掲載されたお話が収録されていました。

また、巻末には甘詰先生の先輩にあたる「ももせたまみ先生」による「[ナナとカオル]朗読劇CD第2弾♡ 制作現場レポ漫画!byももせたまみ」が収録されています。

エピソード別まとめ

陸上大会編(8巻~第70話)

犬編(第71話~10巻へ続く)

見どころ・読んだ感想

9巻は前回から続く陸上大会編が終わり、そこでナナちゃんと館さんが勝手に賭けていた次の”息抜き”である「犬編」が始まります。

大きな枠で考えると陸上大会編も犬編のプロローグみたいなものなので、翌10巻まで続く犬編はこの作品史上最長のエピソードになるのかも?

ナナちゃんの嫉妬、そして素直になっていく過程、館さんとの友情・・・など見どころがいっぱいだと思います。

カオルはどっちを応援?

4話に渡って続いた陸上大会編が9巻冒頭で終了します。
このお話は・・・個人的にはなんだかすごくやきもきするっていうか、完全なる「すれ違い」なんですよね。

ラブコメの王道展開というのはわかるんですけど・・・なんだかナナちゃんもカオルも可哀想で。

その間にスルッと滑り込んだ館さんですら可哀想っていう。。。(8巻ではいーなァ!!ってダダこねてたしw)

最終決戦はナナちゃんと館さんの400m走。
二人はトラック上でデッドヒートを繰り広げながら、頭の中ではお互いへの嫉妬心でいっぱいになってました。

「千草さんは」「館さんは」
「ずるい!(主にカオルのことで)」

君たち、そんなにあのカエル面が好きか・・・。たしかにイケメンだもんなぁ。

いつしか「400m走の勝負」が、カオルを奪われたくない女同士の意地のぶつかり合いに。

遥の応援

カオルはカオルで二人のバトルに圧倒されてしまいましたが、意を決して応援の声をだそうとしたところ・・・

白鳥女子のキャプテン、結城遥がまさかの

涼ォ子ォォ!!!白ッ鳥ッ ファイトォッ!!!

と館さんを応援。
これはいいシーンでした。(涙でた。)

遥はその後、館さんとは親友になっていき・・・ラストイヤーでは若干のM属性があることが明らかになっています。。。

イレギュラー

なんだかんだで橘さんから犬の拘束具を借りてきたカオル。
家に上がり込んでいた館さんに見つかり「”息抜き”するから用意したんだろ」と問い詰められます。

が、カオルの回答は「なっ眺めたりっ いじったりする…」というものでした。

これは決して館さんに対して嘘を言ったのではなく、カオルにとってのSMグッズって、もともとそういうものだったんですよね。

それが偶然、母ちゃんのミス(天使の導き)によってナナちゃんとの息抜きに繋がっただけで。

なっな なっ… ナナと”息抜き”するってことが
…そもそもありえない事(イレギュラー)なんだよっ!!

以前矢神会長に「おれとナナが釣り合うわけねーだろ」と言っていた発言にも通ずるカオルの卑屈さ。
いや、カオルの気持ちになって考えれば、そう考えないと自我を保っていられないのではないかと思います。

期待をするから裏切られた時にツラいんです。
もとから期待していなければ、ナナちゃんに息抜きを求められた時だけ応えるようにしていれば…自分が傷つく心配はありません。

8巻でそのへんは乗り越えたかと思ったんですが・・・やっぱりまだ自分には自信が持てないし、無理でしたね。

カオルが褒められて嬉しいナナちゃん

ユカリがナナちゃんとの会話でカオルのことを「アレはアレでしっかりしてるっていうか 漢気ある」と発言していたのを聞き、なぜか照れるナナちゃんw

ナナちゃんだけはカオルを(世間よりは)高く評価してましたもんね。

・・・なんで?

なんであんなに冴えない感じなのに評価されるん??
っていうのは、きっと小学校の頃のイメージが強いのかな・・・って思います。

館さんに嫉妬しまくるナナちゃん

その後一人部屋に取り残されたナナちゃんはやっぱりカオルのことばっかり考えてます。

「一緒にいるだけで…恋人って噂になるんだったら…私の…方が ずっと一緒…に…」

ナナちゃん、カオルと恋人って思われたいのかぁ。
※館さんみたいにオープンなところでは一緒にいないし、恋人って言われたら「ちっが~~~う!」ってなっちゃうし、仕方ないんだけどw

でもって

カッカオルもカオルよね!!
結局カオル試してみたいだけなんじゃん
だっ誰とでもいいんだフーンって感じ!!

これね。
ついに出ましたね。

館さんが初めて二人に絡んできた時(3巻)にはカオルに

ナナは平気なんだよなっ
オレがナナ以外の人縛るのもさっ

なんて言われてキョトンとしてたくせに・・・ここでは露骨に「自分以外と息抜きしないで欲しい」って感情が出ててよかったです。

物音に敏感なナナちゃん

壁が鳴る度にそっちへすごい勢いで反応するナナちゃんw
ベランダの窓をガララララッと開けたときの形相がすごかった・・・かわいいw

覗きに行くナナちゃん

結局館さんとカオルが何をしているのか気になって気になって・・・覗きに行っちゃうナナちゃん。

「なっ…何 私ッ かっ勝手にカオルの家に侵入…して」

とか言ってますけど、なんか杉村家と千草家は結構いつもカギが開いてて勝手に出入りしてる感じがあるんですよね~。
もしかしたら小学生ぐらいの頃にはそうやって行き来してたのかもしれなくって、その名残だったりするのかも。

・・・しかし、もし覗いて本当に二人が”息抜き”してたら・・・ナナちゃんどうするつもりだったんだろう。
ズキン!ってなりながらも舌をペロッとして、二人の行為を見届けてたのかな。。。

息抜きの空気

館さんの策略によってまんまとカオルの部屋をのぞいてしまったナナちゃん。

気づいた時にはすでに遅く、カオルはすでに”息抜き”の顔をしていました。

ナナちゃんも見事にその空気に飲まれてしまって・・・自分から息抜きをお願いする形に・・・。

こういう「息抜きの空気」って以前、4巻のニップルクリップのエピソードではカオルが感じていましたが、おそらく2人の中では特別な空気感なんでしょうね。
カオルが主導権を握って、ナナちゃんはそれに逆らえなくなる、みたいな。

執拗なカオルの言葉による舐り、ナナちゃんが徐々に堕ちていく様・・・。

いわばSとMがプレイに入るための前戯のようなものをしっかり見ていた館さんw
ナナちゃんが堕ちた瞬間に「おーしっ はじめよーぜ♡」って・・・。デリカシーなさすぎィ!!

ま、そこが館さんのいいところなんだろうけど。。。

※普通だったらここでハッとして、プレイ続行なんて出来なさそうな気がする。。。

ナナとリョーコとヒロくん

そんなこんなで始まった犬編。

どうしても自分と館さんを比べてしまうナナちゃん。
やっぱり自分を客観視なんてできるわけがなくて、館さんが圧倒的に魅力があるように劣等感を感じてしまいます。

それが仇となり、素直にプレイに興じることもできず・・・「気持ちいいは正義」がモットーの館さんに出し抜かれてしまうことに。

”息抜き”が気持ちいいのは二人とも同じ感情だとして、そこに求めるものが違う…というのが浮き彫りになった感じですね。

館さんはやっぱりあくまでスポーツ感覚。
もちろんカオルとの絆が欲しくないわけではないのだけれど、ナナちゃんとカオルの関係のように「これでしか伝えられないもの」があるわけではない。

一方ナナちゃんはもう、”息抜き”を他人がいる前で軽々しく遊ぶようなものとは捉えていなかったのではないでしょうか。

館さんの見ている前で犬になりきる・・・ということが出来ずに苦悶します。

※ヒロくんは誰よりも素直でしたw

僕はなんか、この時のナナちゃんの気持ちってすごくよくわかるというか・・・。
先に「できない」という選択肢を取ってしまったがゆえに、以降のハードルがあがってしまうんですよね、、、

ナナちゃんの隠しておきたい気持ち

でもナナちゃんが素直になれなかった本当の理由は、「隠しておきたい気持ち」があったから。

カオルにバレてはいけない気持ち。

館さんと仲良くしないでほしい

館さんと”息抜き”しないでほしい

館さんを褒めないでほしい

私だけのカオルでいてほしい

わたしだけをッ 見てッ

言っちゃえよ!!
もう、二人とも言っちゃえよ!!って読者としては思うんですけれどもw

ナナちゃんは(料理以外)パーフェクトに見えるかもしれないけれど、やっぱり普通の女の子なんですよ。
自分こんな欲を表に出すことで、カオルや館さんにどう思われるか・・・っていうのだって気になるわけです。

カオル私に逆に謝る

その後、無事に犬になりきれたナナちゃん。よかったね。

用を足したくなってカオルにお風呂に連れて行ってもらいますが・・・

ふと「犬の拘束具を汚してしまうかもしれない」ということに気づきます。

カオルは「汚したって構わねェから」と言ってくれましたが、きっと汚してしまったら、カオルが逆に自分に謝るということを想像し、悶えることに。

やっぱりナナちゃんって想像力がすごいというか、カオルの気持ちに対してはすごく敏感なんですよね。よくわかるよなぁ。
カオルがナナちゃんのことを大切にしているっていう描写が多かったけれど、ナナちゃんもすごくカオルのことを大切に想っていることがわかる良いシーンでした。

小ネタ

この9巻が連載されていた時、裏では同時に「ブラックレーベル」も連載されていました。

ちょうど9巻の76話と77話の間ぐらいにブラックレーベル3巻の22話が入る感じだったと思われます。

で、その3巻22話の一コマに、矢神会長がカオルに勉強を教えているシーンが入っているんですね。

・・・これ、すごくないですか???

ネタバレになりますが、矢神会長がカオルに勉強を教えるシーンなんて・・・ナナとカオル本編では存在しなかったんですよ。
そもそも会長とカオルに絆のようなものが生まれるのってこのだいぶあとの12巻ですし、ナナとカオルの最終回にて初めて会長が「勉強見てやる」って話になったんです。

※そのおかげでラストイヤーではしっかり勉強を見てくれているのだけれど。

つまり!!
甘詰先生のプロットにはこの時すでに「カオルは矢神に勉強を見てもらって東大に合格する」というものが組み込まれていたものと思われます。すげえ・・・!

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