ナナとカオルが好きすぎて辛い

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読んだ感想

ナナとカオル 5巻のエピソードと感想

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ナナとカオル5巻の収録エピソードと、読んだ感想です。

5巻に収録されている話

タイトル 初出
第34話 悪い子クリーム ヤングアニマル 2010年No.6
第35話 初詣で ナナの居ぬ間に なんとやら ヤングアニマル 2009年No.7
第36話 ナナのカオルと、カオルのナナと、最後に涼子 ヤングアニマル 2009年No.9
第37話 初詣でに行こうぜ!! ヤングアニマル 2009年No.10
第38話 初詣でだよ全員集合 ヤングアニマル 2010年No.11
第39話 誰がために縛られた縄 ヤングアニマル 2010年No.12
第40話 外はもじもじ中はむわっと ヤングアニマル 2010年No.13
第41話 全力ランナウェイ ヤングアニマル 2010年No.14
第42話 罪の意識 ヤングアニマル 2010年No.15

5巻からは読み切り等もなく、完全にアニマル本誌での連載ぶんが掲載されています。
嵐の時代に24ページ程度だったものが20ページに短縮されているせいか、収録話数も1話分増えていますね。(ボリューム的にはあまり変わらないのかな?)

ちなみに・・・ヤングアニマル嵐では2010年No.8(7月1週発売)から「ナナとカオル」(のちのBlack Label)の同時連載もスタートしています。
ちょうど第39話と第40話の間ですね。

甘詰先生・・・パワフルだなぁ・・・。

エピソード別まとめ

スパンキングプレイ(4巻~第34話)

カオルと館の緊縛外出(第35話~6巻に続く)

見どころ・読んだ感想

5巻の内容は最初の一話を除いて、館さんの”息抜き”が描かれていました。

・・・が!!!

プレイこそ館さん中心であるものの、それを通じてナナちゃんが傷ついたり、勘のいい周囲の人には「ナナはカオルが」「カオルはナナが」好きであるということが伝わったり・・・「ナナとカオル」という作品の本筋にとっては欠かせないエピソードがふんだんに入った巻だったと思います。

ご満悦のカオル

4巻後半から続くスパンキングプレイが終わったあと、カオルは充足感に包まれていました。

やったァ♡やった!!やったぜオレッ!!

すっげェ!!すげェオレ
スパンキングしちまったッ!!

この感想から、彼の中ではまだ「ナナが大切な存在である」という以上に、プレイそのものへの達成感、純粋な欲望として行為に及んでいたということがわかります。

カオルのフォロー

しかしその直後、ナナちゃんのことを思い出したカオルはすぐにフォローに向かいました。

自分がSとして成長し、主従関係を築くという欲求よりも、ナナちゃんが傷つかない方を選択したわけです。

さすがキモメンの皮をかぶったイケメン・・・。

二人が妄想する初詣

第35話は大晦日のお話で、カオルもナナちゃんもそれぞれ「二人で行く初詣で」を妄想していました。

カオルはナナちゃんが奴隷の姿で初詣でをし、「奴隷宣言」をするという妄想をしていたのに対し、ナナちゃんはもっとささやかな「二人で年越しそばを食べる」という妄想だったのがいい対比になっていたと思います。

やっぱりカオルにとってはまだまだSMというのが頭の中を大きく占めていて、ナナちゃんの頭の中は「カオル」が占領している・・・って感じですかね。
※カオルはそれでしか大好きなナナちゃんと繋がれないと思いこんでいるので仕方ないのですが・・・。

ナナちゃんはまだカオルへの恋心には気づいてないものの、カオルが「来年もこうしてナナと・・・」と告げてくれるのを待っているあたり・・・明らかに恋してますよこれは!

コン コン

ナナちゃんはカオルを初詣でに誘うのに、何を思ったか壁を「コン コン」とノックしちゃいました。

当然カオルは「えっ・・・息抜き?」って思ったと思います。
息抜きにはそれなりの準備も必要ですし、なんならスパンキングから一週間も経ってないし・・・一瞬躊躇っちゃったんですよね。

ナナちゃん・・・電話すればよかったのに。

その隙に矢神姉からお泊り会&初詣でのお誘いが来てしまい、二人はすれ違っていくことに・・・。

すれ違いはこの手のラブコメの王道展開ですが・・・すっごい胸が締め付けられますね、、、

そーゆー脚本だったんだよ

その後カオルの家には運よく(?)館さんがやってきて、”息抜き”をねだることになります。

その際、館さんは「この前はセクシーとかスタイルいいとか言ってくれた」とカオルに詰め寄りますが、カオルは

”息抜き中”だからだろ
そーゆー脚本(ながれ)だったんだよ

と一蹴。
理解できない館さんはブチ切れます。

そう、カオルにしてみたらあくまで息抜き中はSのカオルなわけで、素のカオルとは別人を演じているんですよね。

だからナナちゃんにも平気で「キレイだよ」とか言えるわけで・・・(逆に言うとナナちゃんにもプレイ中の「キレイ」はあんまり響いてない、っていう)。

カオルはカオルなんです

はい、5巻のハイライトはこちら。

会長の家でのゲームの罰ゲームで「好きな人」を問われたナナちゃん。
矢神姉の策略で「カオルはどうなの?」という質問をされた時

カオル 根はいい人なんですよっ!!
あっでもそのォ いいと思うけど

けど・・・あの そういう「好き」とは・・・違うんです

と答えました。

ナナちゃん曰く、小学生の頃に越してきて気が強かったりしたせいで友達ができなかった時に「カオルだけは」一緒に遊んでくれたり、勉強や運動でライバルだったとのこと。

その後(家庭のことなどもあって)将来は弁護士になるという夢を持ち、たまたま帰り道が一緒になったカオルに告げたところ「応援するよ」と言ってくれたことが嬉しかったという話に。
※さりげなくその時「(夢のことを)カオルに聞いてもらいたかった」と言っているので、相当な信頼関係があったんでしょうね~

私にとってカオルはカオルなんです
ずっと・・・カオルでいてくれるカオル

笑顔でそう告げるナナちゃんを見て、矢神姉は即「絶対好きねカオルって男の子の事」と察しました。
うん・・・むしろ矢神(会長)もユカリも、あの発言で気づかんのかいw

これを読んだ時点では「うわー、矢神姉、今後絶対二人の邪魔してくんじゃん・・・」と思ったものです。(ネタバレになりますが、意外と邪魔してこなかったw)

カオルのナナへの気持ち

一方カオルも館さんに「千草さんのこと好きなの?」と聞かれ

そういう「好き」とは・・・違うんだよ バーカ

と告げました。

おそらくナナちゃんと同じように、館さんに二人がこれまでに歩んできた軌跡を話したカオル。

5年生位までなら何もしないでも”できた”。
でもその後努力をしたナナちゃんに追い抜かれ、完全に置いて行かれた・・・この話は共感できる人も多いんじゃないでしょうか。。。

小学生ぐらいの勉強って、ちゃんと人の話を聞いてさえいればだいたいできるっていうか。
要領のいい子なら本当に何もしないでもできるんですよ。

でも、それができない要領の悪い子っていうのも世の中にはたくさんいて。
その子たちはそこで「努力の仕方」を学ぶわけです。

中学に入ったころから、要領の良さだけでは成績が上がらなくなってきて・・・それまで努力をしてこなかった人は努力の仕方もわからない。
なんだったら努力をして自分と同じ学力ぐらいの人を見下していた部分もあって、自分が「できない」ということをなかなか認められない。

そういった感情が「年号とか公式とか何の役に立つんだとか」「それに一生懸命なナナにもイライラして」というところに繋がってくるんですね。

カオルの偉いところは、(歪んだ性癖も持ってしまったけれど)そこでナナちゃんのことを

ナナは今だって頑張ってる オレと違って
オレと違って すげんだあいつ・・・

と認められているところ。
ただ単に「好き」という言葉だけでは片づけられない、昔からのナナちゃんを知っているからこそのカオルだけの感情・・・みたいなものを感じました。

・・・それを「それって好きって事だよね?好きって事だろ?」ってズバッと答えを出せちゃう館さんw
ナナちゃんがいなかったら確実にスーパーヒロインだったのになぁ。

ほどきたい

なんだかんだでカオルに縛られて初詣でに来た館さん。
その様子から察したナナちゃんは、トイレで館さんを解放しようとします。

・・・が!実際の緊縛を見て息をするのも忘れてしまうほどに応用してしまうナナちゃん。

私がいない時に ・・・ううん 私の・・・ノック無視して 私に・・・黙って
カオルが 縛ったんだ・・・

どうにかこの縄をほどきたい。
自分の時よりもきつく縛ったこの縄を・・・。

それでも自分の感情を認められないナナちゃん、結局縄をほどくことも叶わず

神様どうか ・・・どうか
私の表情が笑顔に・・・見えますように・・・

と願いながら館さんに向けてペロッと舌を出したのでした。

ああ・・・なにこれ。
5巻のハイライトはこっちだったわ・・・。胸キュンすぎ。切なすぎ。

僕がこの漫画を「SMラブコメディ」で片づけたくないのって、こういうところなんだよなぁ・・・。

オレとナナがつりあう訳ねーだろ

みんなとはぐれ、たまたま二人になってしまった矢神とカオル。
矢神は「ボクは千草さんが好きだ」とカオルに宣戦布告します。

・・・が、カオルの答えは

バカじゃねーの?フシ穴かテメーの目は
オレとナナがつりあう訳ねーだろ

というものでした。

好きとか嫌いとか、そういう次元の話ではない。
なぜなら自分がナナちゃんの隣にいてよい男なわけがないから。

矢神は「卑屈」「諦念」「歪」などと感じていましたが、きっとカオルの中ではもうちょっと高次元の感情だったんだろうと思います。

この話はラストイヤーの3巻15~16話に繋がっていきます。

私・・・焼きもちやいてる・・・んだ

そして5巻のラスト。
ついにナナちゃんが自分の館さんへの嫉妬心を認めることになります。

や・・・だ
優しくしないで・・・
肌に・・・ふれないで・・・
褒めてあげないで

カオルはイヤイヤ、館さんはスポーツ感覚で縛っているのだけれど、ナナちゃんだけは「自分だけの特別なこと」が自分を除いた二人で行われてしまったことが辛くて仕方ないっていう。

ああああああなんだもう!5巻すごいなぁ・・・。

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