ナナとカオルが好きすぎて辛い

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ナナとカオル 7巻のエピソードと感想

投稿日:2020年4月24日 更新日:

ナナとカオル7巻の収録エピソードと、読んだ感想です。

7巻に収録されている話

タイトル 初出
第52話 ケツ穴の向こう側 ヤングアニマル 2011年No.3
第53話 アナルの中に隠した秘密 ヤングアニマル 2011年No.4
第54話 ナナの仕返しと誤算 ヤングアニマル 2011年No.5
第55話 stamp! stamp!! stamp!!! ヤングアニマル 2011年No.6
第56話 橘さんの人生相談室 ヤングアニマル 2011年No.7
第57話 本当のオレ ヤングアニマル 2011年No.8
第58話 Sの覚悟 ヤングアニマル 2011年No.10
第59話 Sの欲望 ヤングアニマル 2011年No.11
第60話 クズ ヤングアニマル 2011年No.12

7巻は2011年中にヤングアニマルに掲載されたお話が収録されていました。

また、巻末には描きおろしの「[ナナカオ]実写&アニメ化記念♡ 制作現場レポ漫画!」も収録されています。

※7巻の初回限定版には朗読劇CDが付属していました。

エピソード別まとめ

ナナちゃんの座薬騒動(6巻~第54話)

予餞会の予選準備で初キス(第55話)

ナナを肉の塊に(第56話~8巻に続く)

見どころ・読んだ感想

7巻は6巻から続く座薬のエピソードの終結と、8巻に続く「肉の塊」編、その間に挟まれた二人の初キスエピソードで成り立っています。

座薬の話自体はかなりしょーもない感じではありましたが・・・最終的にはナナちゃんのお母さんも絡んできて、重要な良いお話になりました。

初キスエピソードはオマケみたいな位置にあるものの、やっぱり二人にとって・・・いや、ナナちゃんにとっては外せないお話でしょう。

でもって「肉の塊」のエピソード。
これは・・・この物語全体の「転換点」となる重要なお話です。

今までもイケメンだったカオルが、よりイケメンになるための試練のようなお話でした。

座薬の話で見え始めるナナちゃんの闇

結局館さんに座薬を入れてもらうことになったナナちゃん。

・・・が、熱にうなされて、またはアナルプレイで頭がいっぱいだったせいで、お尻の穴で感じてしまうことに。

もう・・・このエピソードは結局のところ、これが描きたかっただけでしょ!
ナナちゃんの断面図とか・・・ただのエロ漫画じゃん!!

・・・って思った方は早計です。

その後ナナちゃんによって語られる、「『ママ』・・・なのかもしれないな 私の穴をふさいでいたの」という言葉があるように、これはナナちゃんの心の闇を描くエピソードだったんですね。

10巻からのエピソードで明らかになるナナちゃんの闇。
母親から「いい子」に見られるように努力していたナナちゃんにとって、「お尻の穴で感じてしまうこと」が怖いというのは仕方なかったんだと思います。

ナナちゃんのお母さん初登場

熱にうなされて弱っていたせいか、お尻への罪悪感のせいか・・・ナナちゃんはお母さんのことばかり考えていました。

目が覚めると、ベッドの横にいたのはナナちゃんのお母さん本人。

初登場のお母さんは美人さんで・・・ナナちゃんの美しさは母親譲りだったんだということがわかります。
(お母さんは口元にホクロがある、っていう)

・・・ナナちゃんも将来こういう感じになるんやな。

料理が下手なのも、不器用なのも、お母さん譲りな模様。(そういやカオルも母ちゃん譲りだったなぁ・・・)

相変わらず超絶イケメンなカオル

カオルはカオルで、座薬編はまたすごいイケメンでした。
館さんの目のまえでナナちゃんをしっかりと抱きしめてクサいセリフで安心させるところとか・・・派出所に押しかけてナナちゃんのお母さんを呼び戻すとか。

この行動力、ポテンシャルが正しいベクトルに働けば・・・東大合格も夢ではなさそう。

二人の初キス(事故)

54話は閑話休題。
3月に行われる予餞会の予選が始まるということで、女装したカオルの化粧をナナちゃんが付き合うというお話。

といっても二人にとってはもう色々あって。なんかごちそうさま、って感じのエピソードでした。

廊下でナナちゃんに激突してしまったカオルは、お約束通りしっかり胸を揉んでますし。
ナナちゃんは縛られたカオルにいじわるしてますしw

あとは「ナナは化粧なんかしなくても充分(キレイ)」と言いかけたカオルに

充・・・・・・分?

充・・・分?
なっ・・・何?

と顔を赤らめるナナちゃん。
本当にごちそうさま!(めちゃくちゃ可愛かった・・・)

その後、カオルの唇に口紅を塗る時に足を滑らせて(これもお約束)二人の唇が触れ合ってしまうことに。

ただこれ・・・ナナちゃんは明らかに「カオルが自分以外の誰かでファーストキスを済ませてしまう」ということを意識していたんですよね・・・。
カオルの口紅を塗りながら

カオル・・・のファ・・・ファースト・・・キ・・・うっううんでも別にっ!!

別・・・に そ・・・っ そうよね私が 別・・・に カオル・・・の

とか想像しながら舌をペロッとやってましたから。

そんなナナちゃんの欲望が「事故」という形で現実になってしまったのかなぁと思います。

(もちろんナナちゃんもファーストキスだった模様)

バレンタインデー

この巻の見どころではありませんが、時期的にはこの予餞会予選と肉の塊編の間にバレンタインデーが入ります。

バレンタインデーエピソードは2巻を参照。

肉の塊編スタート

第55話から次巻まで続く「肉の塊」編。
これは・・・なんか、すっごいお話でした。
途中泣きたくなるほどに胸が締め付けられる感じはあったかな・・・。

初詣やバレンタイン、諸々の「主従関係以外のナナちゃん」を身近に感じる事で、その存在が胸の中で大きくなってしまったカオル。

橘さんという他人の前で、ついにナナのことが好きだということを白状します。
(まぁ、ナナちゃんとは違ってカオルはずっと「ナナが好きだ」って認めてたんですけどね・・・)

しゅ・・・すっ 好き・・・だし 大切におっ・・・思ってる
尊敬もしっ して・・・る あいつ努力家ですごいか・・・ら

そんな大切なナナちゃんが、カオルの気持ちを知ることによってカオルに気を使ってしまう、傷つけないように苦しんでしまう・・・。
カオルがナナちゃんに気持ちを打ち明けられないのはただ単に「自分が釣り合わない」というだけでなく、こういう相手の気持ちを思いやってのことでした。

・・・泣かせるなァ。。。

カオルの告白を聞いた橘さんは「荒療治が必要」と、カオルにまたプレイグッズを託し・・・肉の塊編がスタートします。

※余談ですが、この時にブラックレーベルが第10話ぐらいでした。
あっちではあんなに濃い関係になっている橘さんを同時進行でこんなに初々しく描いていたとか・・・当時リアルタイムで両方読んでた人は混乱しなかったかしらw

カオルの歪んだ感情

ナナちゃんのことが好きすぎるあまり、勝手に劣等感を抱いていたカオル。
その感情はいつしか「ナナをむちゃくちゃにしたかった」という歪んだものに育ってしまっていたのでした。

ある意味、犯罪者が辿り着く感情と思われるかもしれないけれど、僕はこのカオルの気持ち、すごくよくわかるんですよね。

幼馴染で、いつも隣にいたような存在だった子に恋をして・・・その子がいつのまにか手が届かないところに行ってしまった。
自分の手には届かないものなんだったら、むちゃくちゃにしてやりたい。

その反面、そんなことは絶対にしたくないという相反する感情。

果たして杉村薫の本心は、心からやりたいと思えることは何なのか?
ナナちゃんをむちゃくちゃにしてやることなのか??

その答えは翌第8巻におあずけです。

息抜きしたくて仕方ないナナちゃん

ナナちゃんはナナちゃんで久々にいろいろ詰め込みすぎてしまって、お尻がむずむずするほどに「息抜きがしたくて仕方ない」状態になっていました。

そうそう、肉の塊編って作中で1、2位を争うぐらいに「見た目的なエロさ」があると思うんですが・・・そんなことよりも個人的にはこの「息抜きを欲しているナナちゃん」がエロくてたまらなかったと思います。

本人はあくまで”息抜き”だと思っているんですけど、傍から見れば「エッチしたがってる女の子」みたいな感じですからね。
したくてしたくて頬を赤らめるほどに。

やっぱり 結局・・・私がせがむ形?・・・に?

女の子の方から「エッチして」っていうのはね・・・やっぱり言いづらいと思うんですよ。

更科先生がBlacklabelでも語っていましたが、二人の”息抜き”は「形を変えた性行為」に他ならないわけです。

結局カオルの方から誘ってもらうことに成功し、「カッ カオルがしたいって言うなら いいわよ」と精一杯強がってみせたナナちゃん・・・ごっつぁんです!!!

学校でもニヤけてしまうナナちゃん

カオルから誘ってくれた息抜きが楽しみすぎて・・・学校ではボーッとしたり、ニヤケてしまったり。

その裏には「息抜きが楽しみ」というだけではなく、カオルから誘ってくれたということへの安堵も含まれていました。

カオルはカオルで、ナナちゃんに気持ちが悟られないように一生懸命なんだけど、ナナちゃんはナナちゃんでカオルに嫌われることを恐れているんですよね。
だからはしたなく自分からねだるなんてことには抵抗があるわけです。

※ちなみに、ブラックレーベルおよびラストイヤーではナナちゃんからしっかりおねだりするシーンがありました。

クズだ

ナナちゃんを肉の塊にし、自分の欲望をぶつけたカオル。
一瞬の達成感のあとで、自責の念に苛まれます。

ナナちゃんの後ろ姿を見ていられたら、それだけでよかった。
その気持ちが相手に伝わらなくても良かった。

当然そんな気持ちは自分が傷つかないためのウソで・・・本当はナナちゃんそのものが欲しくて欲しくてたまらない。

そんな本心を再確認したところで7巻はおしまいです。

なんだこれめちゃくちゃおもしろツラい。

セーフワード

余談ですが・・・本来のSMプレイっていうのはお互いの同意のもとに行われるものであって、受け手が本当に嫌がっている場合にはあらかじめ決めておいた「セーフワード」を用いることでプレイを中断することができるそうです。(Wikipediaより)

肉の塊編はある種、カオルの暴走みたいなところもあるので、もしナナちゃんが本気で嫌がっていたのだとすると、それを強行してしまったのはカオルの美学にも反することだったんじゃないのかな・・・なんて思ったり。

小ネタ

53話でナナちゃんが見ている夢の中で、小学生のナナちゃんが賞状を貰ってるシーンがあります。
※賞状には「天下一武闘会で優勝しちゃった」とかなんとか書いてあるような・・・

この賞状を貰った時のキャプションに「ママとパパが離婚した時」というのがあるんですが、これが離婚した前後どっちなのか?は気になるところ。

たしか離婚したのはナナちゃんが「6歳のとき」(10巻より)だったと思うので、小学校には入るか入らないかの頃です。
大きなリボンをしているのはもう9歳ぐらいの時かな・・・?

もし離婚前なんだとしたら、「千草」は父方の姓っていう可能性もあると思ったんですが・・・うーん、判断材料が欲しい。

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