ナナとカオルが好きすぎて辛い

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読んだ感想

ナナとカオル 8巻のエピソードと感想

投稿日:2020年4月24日 更新日:

ナナとカオル8巻の収録エピソードと、読んだ感想です。

8巻に収録されている話

タイトル 初出
第61話 自分を超えろ ヤングアニマル 2011年No.13
第62話 ナナ踏んじゃった ヤングアニマル 2011年No.15
第63話 ナナ踏んづけちゃったらみんな来た ヤングアニマル 2011年No.16
第64話 ダメなやつらだ 恥を知れ ヤングアニマル 2011年No.17
第65話 「……………」 ヤングアニマル 2011年No.19
第66話 うどん!うどん!( ゚∀゚)o彡゚ ヤングアニマル 2011年No.20
第67話 青春の陸上大会① ヤングアニマル 2011年No.21
第68話 青春の陸上大会② ヤングアニマル 2011年No.22
第69話 青春の陸上大会③ ヤングアニマル 2011年No.23

8巻は2011年後半に、ヤングアニマルに掲載されたお話が収録されていました。

また8巻の初回限定版には朗読劇CD第二弾が付属していました。

エピソード別まとめ

ナナを肉の塊に(7巻~第66話)

陸上大会編(第67話~9巻へ続く)

見どころ・読んだ感想

全10話に及ぶ「肉の塊編」が大半を占めていた8巻。
ここがこの物語の一つの転換点だと思います。

カオルが決意を固め、ナナちゃんもカオルを強烈に意識するようになる・・・そんなお話。

もう一つは館さんがちょっかい出してくる陸上大会編でした。

ためらいがなければただの「ごっこ」です

自分の欲望が剥き出しになってしまうこと、それを好きな相手に知られてしまうこと。
受け入れてもらえれば報われるかもしれないけれど、拒否されることを考えれば・・・怖いに決まってます。

そんな感情を持つカオルに橘さんは「SMは傷つけあう行為」なのだからこそ躊躇うもの、と説きました。
その行為に恐怖心がなければ、それは「ごっこ」に過ぎない・・・と。

深い・・・。なるほど。
同時期にアニマル嵐で連載されていたブラックレーベルにおいて描かれていた橘さんと更科先生の関係を見ると、この言葉の重さもわかりますね。

逆にハレム連載中の「ナナとカオル ~高校生のSMごっこ~」はそういう視点でみると面白いのかも。

傷ついて下さいませ

見たくもないご自身の醜い欲望をさらけ出すのです

橘さんはカオルがこれによって重い決意をするということをおそらく見越していたのだと思います。
さすが東大出身のM嬢なだけあるぜ・・・。

カオルの剥き出しの欲望

さて、ではカオルの剥き出しの欲望とは何だったのか?

ナナちゃんの胸を踏むこと?

自分を置いて飛び立っていってしまいそうなナナちゃんを身動き取れなくして、自分の力で屈服させること・・・それが自分の本当の欲望だと思っていたカオル。
いや、むしろそう思い込むことで自分を守っていたんだと思います。

でも、カオルが本当に欲しいもの・・・それはカオルの手のひらに合わせた小さくなったナナちゃんではなく、頑張っていたり、笑っていたりする全部のナナちゃん・・・千草奈々そのものだという気持ちに気づかされました。

そして

オオ…オレっさ ほ…んと…はっ ちっ
千草奈々…のォ…そばに ずっと…いたい…

と男泣き。

これが素で言えてたら、二人の関係はこんな歪にはなっていなかったかもしれません。
・・・でも、きっとこの二人にはこうした行為がなくてはならなかったんだ・・・。

肉の塊と化したナナちゃんを見て、改めて自分の気持ちに向き合えたカオル。
やっぱり何もしないで諦めることなんてできない。

ナナちゃんと一緒に居られる男になるため、自分を変える決心をすることになるのです。イケメンやぁ・・・!

全員集合

ここはすごいドキドキさせられるシーンでしたね。
矢神会長の勘が冴えわたってて、「お前ッ怪しいんだよッ」ってカオルの部屋に全員で突入。

当然そこには肉の塊にされたナナちゃんがいるわけで・・・もし目撃されようもんなら、大変なことになるところでした。

まぁ・・・そうなってもカオルは全ての罪を自分でかぶってナナちゃんの日常を守ったんだろうけれど。

しれっとナナちゃんにいろいろな仕事を押し付けようとするみんなに

(ナナの居場所を)しっ…知っててもッ!!
オメェらなんかにっ!!
死んッでも教えるかよっ!!!

と啖呵を切ったカオル。男らしかったでえ・・・!

矢神ではこうは切り返せないですからね。
「会長は頼りない」って言われる所以かなと。。。(なぜユカリはそんな矢神が好きなんだろうw)

言葉にしちまうとそれはホンの一言すぎて

ナナちゃんを解放したあと、自分の気持ちが言葉になって溢れてくるのを止められなかったカオル。

本当は好きなのに、追いつけなかったナナちゃんを逆恨みし、好きだという気持ちを抑えて勝手に諦めて。
感情を歪にゆがめて、騙すようにして強引に欲望を押し付けて・・・。

でも、それでも「好きだ」なんて言葉だけではこの感情が伝えられないこともわかっていて。
これがカオルの葛藤であり、ラストイヤーにまでこれを引っ張ることになるんですよね・・・。

ほぼエスパーナナちゃん

ナナちゃんは察しが良すぎるところがありまして・・・これがなかったらこの物語って成立しなかっただろうなと思います。

たとえば胸に意識を集中して、カオルの手が震えていることに気づいたり。
カオルの発言から、カオルがいつも葛藤していたことにたどり着いたり。

目隠し・耳栓をされた状態でも、胸に落ちたカオルの涙から

今…カオルの何かが漏れてるんだ…

と感じることができたり。

でもって、ナナちゃんのピンチを救ったのが「きっとカオル」であることも都合よく察しまして。
なんだかんだでナナちゃんの中でのカオルがどんどん大きくなっていくのであります。

(漫画だからこれでいーのっ!)

館涼子が可哀想で可愛い件

8巻の後半は陸上大会編で、久しぶりに館さんが引っ掻き回してくれました。

座薬編では味方でしたが・・・本来はカオルとナナちゃんをやきもきさせる存在として設定された子なはず。
なので若干カオルに惚れているような描写もあって、ナナちゃんもしっかり館さんに嫉妬するんですよね。

ありがとう、館涼子ッ!

でも館さんは館さんでナナちゃんとカオルを応援したいとも思っているし、たぶん二人の間に自分が入る余地なんてないこともわかってて。
それでも健気に・・・というか、自分の素直な気持ちをカオルにぶつけたりしていて・・・そういうところが可哀想だけど可愛いんだよなぁ。

連載当時「館涼子派」の読者が多かったのもうなずけます。

小ネタ

カオルの家を追い出された矢神会長は思いつめた顔をしてカオルの部屋を外から見上げていました。

でも・・・その時考えてたのが「あんなにエロいDVD持ってやがって・・・!」っていうねw

実はこの4巻あと(12巻)の話で会長とエロDVDのエピソードがあるのですが・・・こういうキャラ設定上手すぎかよ!!って思いました。
※12巻では会長が一発で愛すべきキャラになっちゃったんですよねえ、、、

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