本日発売されました、電子書籍「ハレム」内の「ナナとカオル 高校生のSMごっこ」19話を読んだ感想です。
19話「奥でつながりたくて」の見どころ・読んだ感想
19話は16話の続き、矢神会長がナナちゃんに告白をした後の話でした。
なぜ17、18話とラテックススーツの話を挟んだのか・・・も19話を読むと「そういうことだったのか」となります。
表紙は流行りの「逆バニー」なナナちゃん。
身体のラインが妙にリアルで、甘詰先生の良いところでもあり、悪いところでもあり・・・って感じw
19話の内容は、「告白のあと二人はどうなったのか」とざわつく周囲に気を焼いた館さんが二人の仲を取り持つために仕掛ける・・・というもの。
なんとか二人はローソクプレイをするというところに落ち着きますが、カオルは無理がたたって・・・。
館さんのいじらしさが際立っていたのと、変わらないカオル、やや素直になったナナちゃんが観られてよかったです。
終わっちゃう・・・を想像させられる
そもそも「ナナとカオルの高校生活最後の1年を描く」という前提で始まったラストイヤーなので、受験が終わってしまえば卒業を待っておしまいです。
今回の話の中で「受験まで1か月きった」というワードがありましたので・・・10月末の桜花祭(文化祭)が終わってから数週間後の12月に入ってからのお話なのかな~?・・・にしては館さん普通に半袖とかですごいけども。
(大学の入試スケジュールって、だいたい1月ぐらいからでしたよね・・・?今は違うのかな?)
本来ナナとカオルって、数日がめっちゃ長く描かれることで「1年に満たない話」がコミックス18巻分にもなったわけじゃないですか。
それがラストイヤーはひょいひょいっと時間が進んでしまってすごく焦ります。。。
「終わっちゃう、終わっちゃう・・・」と胸をしめつけられながら読み進めました。
館涼子のいじらしさ
ナナちゃんとカオルのキューピッド役になってくれる存在は数あれど、館さんのいじらしさは本当に切ない感じがありますね。
アイさんが言っていたとおり、館さんも心の底では無意識にカオルを欲しているわけで。
だけれどそれと同じぐらい「ナナとカオルにはうまくいってほしいなァ」という想いもあって。
それで二人の関係を後押ししてくれるのだけれど、きっとナナちゃんがいなければカオルが輝いて見えることもなかったんだろうし・・・読者目線からはすごくジレンマを感じさせる存在として描かれているなと思うのです。
ナナはカオルが・・・好き
カオル・・・は もちろん ナナが・・・(ズキン)
館さんは二人の気持ちを直接聞いている唯一の存在なんですよね。
矢神会長も”知っている”けれど、カオルの口から直接「ナナが好きだッ!」ってのを聞いたわけじゃないし。
それを自分で反芻しながらも”ズキン”となってしまうのは、やっぱりどこか認めたくない部分というのがあるのかな・・・。
「告白」を受けて、お互いにどんな顔をして会ったら良いのかわからない二人を無理やり接触させ、
何ビビってるんだって!!
ナナからお願いすればホラ一発OKだろ♪カオルのあの表情!
やっぱりカオルが好きなのは
カオルが・・・好きなのは
ナナじゃん!!当然♡
と言っていた館さんの顔はうまく隠されてて見えなかったなぁ・・・。
自分は理由をつけてお願いしないとカオルに”息抜き”してもらえない。
でもナナからお願いすればカオルが断るはずがない。
・・・損な役回りだなぁ・・・。
きっと切ない表情だったに違いないよ。いじらしい!
ナナはいじきたない、涼子はいじらしいw
カオルが私に触れられるのは
話が前後しますが、館さんがナナちゃんの元を訪れたのは「二人の関係がどうなっているのか?」が気になっていたから。
それを訪ねるも「どうもしない」「何もかわらない」というナナちゃん。
「カオルに告白されたかなー(と思った)」という館さんの発言に、たまっていたナナちゃんの不満、不安が爆発します。
するわけないじゃんッ
されるわけないじゃんッ
・・・カオルが私に・・・近づいてくれるのは私が困っている時・・・だけ
カオルが私に触れられるのは
”息抜き”の時・・・だけ
大泣きしながらナナちゃんが語ったこと、これが前回のラテックスの話で生きてくるわけですね・・・。
だからあの話を告白編のあとに挟まなければならなかったんや、、、
二人はお互いの気持ちをなんとなくわかってはいるけれど、あえてそれを言葉にするのは避けているわけですよ。
言葉にしてしまうと、今の関係は崩れてしまうかもしれないわけで・・・お互いにやっぱりそれは怖いんですよね。
”息抜き”という歪な関係で繋がってしまったからこそ、それがなくなってしまうことは二人の関係の終焉も意味しているのかもしれない・・・というボンヤリした不安があるんでしょう。
本当はナナちゃんも、カオルだって「普通の恋愛関係」という域に達したい・・・というか、不安のない関係性を築きたいという気持ちはあるはず。
もちろんそれ以上に、今の歪な関係が心地よいというのもあるわけで・・・。
カオルがそれを守ろうとしていることや、彼が抱える不安というのもなんとなく汲み取ってしまえるようになったラストイヤーのナナちゃんは相当苦しんでいるんだろうなと思わせられました。
おかしいなぁ・・・甘詰先生はラストイヤーが始まる時に
既に彼らには散々悩んだり乗り越えたりしてもらっているので、そういう部分は抑えめに、友達と遊んでいる感じのお話を続けてみたいです。
って言ってたのになぁ!
”息抜き”なら繋がれる
そんな二人を見かねた館さんが「ローソクプレイ」のことを明かし、ナナちゃんがそれをしたがっているという嘘でカオルをその気にさせます。
(ちなみに二人のローソクプレイがあったのはこの時点から考えると4~5カ月前ぐらいの話)
もちろんカオルの答えは、前述したとおり「一発OK」。
厳密にはいつもの「駆け引き」が少し入ってからの「ペロッ」なので、読者の中には「またこの展開か・・・」と思う人がいてもおかしくないかもしれません。
でも・・・やっぱりラストイヤーのナナちゃんは一味違うんですよねえ・・・。
本当に甘え上手になっているというか、、、
「ナナの顔 涙でぐしゃぐしゃになるぞ」とけん制するカオルに
して・・・ぐしゃぐしゃに
・・・って、館さんの前でよくやるよ!!
ちょっと前まで「どんなに”息抜き”したってカオルの奥まで踏み込めない」とか言ってたのになぁ・・・。
それでも「今」を大切にしたい、「”息抜き”でもいいから繋がっていたい」ってことですよねわかります。
でもなぁ!でも、ナナちゃんの良さって、もっと勝気でわがままなところっていうか。
ここ最近の甘えんぼなワンコちゃんは・・・すっごい可愛いんだけど、やっぱりちょっと違うというか・・・でもこれが二人のリアルな関係性の変化というか。。。ああジレンマ。
・・・その後ローソクプレイについて早速検索しちゃうナナちゃんw
ヤバイヤバイ言いながら嬉しそうだったなぁ・・・
告白を受けて、矢神会長をふったはいいもののずっと不安だっただけに、カオルと繋がる時間が作れてこんなにも嬉しそうなんですよ。
なのにせっかくのプレイ当日、カオルは無理がたたって・・・(次回へつづく)
もう、甘詰先生こういうの上手だなぁ。
カオルの心境の変化
カオルもカオルで本当に受験のことしか頭になかったわけではなく・・・ナナちゃんとのローソクプレイの話が上がった時には
ナナにふさわしくない自分だとしても
ナナとッ 同じ時間をすごしたい
というように考えるようになっていました。
これは完全に矢神会長の告白前の煽りを受けてのことですよね。
それゆえに、無理をしてでもナナちゃんとのプレイはこなさなければならなかったわけで。
さらにはプレイを中断しようと提案する橘さんに
今なんだッ 矢神とッ 約束したッ
次はオレだって・・・
と言っていたのを見るに、ローソクプレイはカオルにとっての一大イベントになるはずだったのかもしれなかったんですな、、、
・・・約束したっけ?
ただまぁ、これで告白云々はきっとまた白紙に戻ってしまって。
ナナちゃんも再度「カオルに迷惑をかけるのでは」という不安に捕われるようになりそうだし・・・むぐぐぐぐ。。。
・・・いやまてよ。
この展開・・・
一度上げて(ローソクプレイで二人をワクワクさせて)、一気に落とす。(カオル、寝不足でぶっ倒れる)
ハッ・・・
さては次回、ナナちゃんがカオルの看病をして、その場でカオルが告白・・・みたいな流れなんじゃ、、、?
みんなこんな顔だったっけ
ラストイヤーを読んでる間にずっと感じてることだったんですが・・・なんか作画がすんごい変わっちゃいましたよね。
甘詰先生、2016年から2018年の2年間で何があったの・・・?って感じに。
デジタルだからどう、アナログだからどう・・・ってレベルじゃないほどに、もう別人レベルにタッチが変わってるというか。。。
ここ数回はそれが如実に出ている気がします。
特に「あれ・・・?」って思ったのは矢神会長で。
あの人、あんなにいっつも怒ってる感じだったっけ??
やっぱり告白やらDVDの一件やらを経て一皮むけた結果なのか?
それとも受験が近づいてピリピリしているせいなのか・・・?
・・・まぁ、面白いしナナちゃんが可愛いからいいんだけどw
1か月が数秒で
・・・と、こんな感じで19話も楽しませて頂きました。
はぁー・・・面白かった。
なんだか1か月待ちに待ったものがものの数秒で読み終わってしまうこの感じ。。。
また1か月?場合によっては2カ月待たなければならないっていう・・・くぅー、待ちきれない。
でも待てる時間があるだけ幸せかもなぁ。
終わっちゃったらもう永遠に、待てど暮らせど二人の関係は観られないわけだし。
あーーーー、なんか二人の進展が急ピッチで進むのもいいんだけど、やっぱりもっとゆっくりじっくり彼らの学園生活が読みたいなぁ!!
ナナちゃんとユカリの関係もどうなっただろうか?などもすごく気になる、、、