ナナとカオルは本編以外にもブラックレーベル、ラストイヤーで甘詰先生が描いた作品を読むことが出来ます。
実はそれ以外にももう一つ、公式エピソードが収録されているコミックスがあるんです。
それは・・・作者甘詰先生の短編集「きっとすべてがうまくいく」の2012年リニューアル版です。
ナナとカオルにどっぷりハマってしまい、本編~ラストイヤー最新話までを10周ぐらい読んだところで「もっと・・・もっとナナカオ養分が欲しい・・・」と思ってしまったが最後、これに手を出さずには居られませんでした。
以下、内容と感想について綴っています。
ショートショートの内容
収録されていた話は、カオルと堂本、星野の3人が「アダルトDVD」を求めにFun Love(橘さんのお店)を訪れるというもの。
時期的には「1月6日」となっていたので、本編が始まる前・・・高校1年の時の冬休みかなと思われます。
※高2の1月6日はナナちゃんが風邪で寝込んでいたはずなので・・・。
3人のフェチズムというか、DVDを選ぶこだわりがガッツリと語られたところに橘さんが現れて・・・というお話。
ナナとカオルに関しては全9ページ+あとがき的な描きおろし1ページという感じです。
読んだ感想(ややネタバレあり)
「ナナとカオル」と銘打っておきながら、ナナとカオルの絡みは一切ありませんでした。
というか、ナナちゃんが出てきたのは最後の一コマのみ。
基本的にはあの仲良し3人組のエピソードということになります。
なので・・・ナナカオファンがあえて読む必要はないかな、って感じ。
甘詰先生のファンなら、100問100答みたいなのもあったし、入手しておいて損はないかも。
カオルが選んだパッケージは必見
ただ・・・微妙に本編とも絡んでくるかもなぁ・・・と思うのは、カオルが選んだDVDパッケージですね。
カオルと言えば「SMもの」を選ぶにきまっているんですが、その中に1枚だけ毛色の違うものを入れており・・・それが本編8巻「ナナ踏んじゃった」あたりで明らかになるカオルの「行き場のなかった想い」のようなものを表していて、なんだかすごく切なくなりました。(内容的には笑う話なんだけどw)
人気にあやかって無理矢理入れた話なのかなぁ?
そもそもこの短編集自体は2006年に発売されたもののリニューアル版なんですね。
2006年といえばナナとカオルの連載が始まる前です。
それをナナとカオルの人気が絶頂の時期にあった2012年に売るため、無理矢理「本編に影響しないような話」を入れたのかなぁ?と勘ぐってしまいました。
誤解のないように言っておくと、僕はこういうお話も大好きです。
ナナとカオルの二人が出てこなくとも、あの二人を取り巻く世界に起こった話なら全部見てみたいですし。
でもそれが、そういう話を寄せ集めた・・・たとえば「ナナとカオル ショートショート集」みたいな本に含まれるエピソードならまだしも、そうではない本に「ナナとカオル」としてこれが扱われたのは少し寂しい感じがしますねえ・・・。
とはいえ!
これが出た当時はまだ本編ががっつり連載している最中だったわけで・・・(しかもちょうど星野の家の犬がホンイキに反応するらへんw)
そう思うと今僕が感じているような寂しさのようなものを当時のファンが感じることはなかったのかな。
余談ですが・・・
甘詰先生の100問100答の中で、女の子を描く時に特にこだわっている部分として「唇」と「鎖骨」が挙げられていました。
さすが、やっぱり本人がこだわっている部分ってファンにも通じるんだろうな~と思いましたね~。
あとはもうこの時点で先生がネームと下書きしかやっていないなども書いてあって、そりゃー当時から2本同時に連載したりとパワフルである理由が垣間見えたような・・・ま、とにかくそういう情報を得るのにも一冊あって然るべきなのかも?と思います。
ナナカオ収録はリニューアル版のみ
上にも書きましたが、ナナとカオルのエピソードが収録されているのは2012年のリニューアル版のみです。
2006年版には入っていないようなので注意。
特に電子書籍だとまだ2012年版に対応していないところもありますので気を付けてください。